
最近見なかった患者さんが処方箋を持たずにやってきました。
薬局に来た理由は結局よくわからなかったんですが、聞き捨てならない事をおっしゃっていました。
それが、
「整形の薬があんたのところに無いっていうけぇ隣の薬局に変わったんよ」
とおっしゃるんですね。
話を詳しく聞いてみて分かったのは
「変わったのは病院で誰かにあそこの薬局には無いから、その隣にいきなさいと言われた」
ということです。
いやいや、どういうこと?
処方箋の発行元が「あそこの薬局に行け」って指定したってこと?
それは法律で禁止じゃん。。。というのが頭によぎりました。
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特定保険薬局への誘導の禁止
これは法律で定められていて、厚生労働省のホームページでも見ることが出来ます。
そこの■特定保険薬局への誘導の禁止、という事項にも書かれているように、
医療機関が特定の薬局で調剤をしてもらう指示を出すことは出来ないし、
調剤を行ったことに関して保険薬局から金品等を受け取ってはならないことが書かれています。
簡単に言うと、
「医療機関と保険薬局は忖度する関係にあってはならない」
ということですよね。
例えば「あそこの薬局には紙おむつが置いてるよ」
とか、「A薬局のお薬カレンダーはB薬局のより安いよ」とかはOKです。
ただ、「病院出たところにA薬局っていうのがあるからそっちに行ったほうがいいよ」
というのは法律でNGということです。
医療機関と保険薬局の実情
小さいクリニックと門前の薬局という1対1の関係のところなどは外に出たら目の前にあるから
誰に聞かなくても「あそこに行けばいいのね」とわかるから良いと思います。
ただ、〇〇総合病院や国立医療センター、労災病院、共済病院などの大きい病院の周りには
2つ以上の薬局があり、1つの処方元の処方箋を分散させています。
私の務めている薬局の門前さんもそこそこに大きいところなので2つ薬局があります。
それを病院が指定したらいかんでしょう。。。。
おばちゃんが言っていたことと今後
聞いた感じだと
- 自薬局が「在庫していない」と言ったわけではない
- 恐らく病院で誰かに言われた
- 友達から言われたわけじゃあ無さそう
ん〜多分ドクターじゃあないし、看護師さんか、事務員さんか。。。。
そもそも、その患者さんが言っていた薬はうちの薬局にも置いている薬なんです。
それに門前病院が処方するであろう薬は大抵揃えておくのが通常ですよね。
だから在庫していないわけ無いんですよね(^_^;)
[temp id=2]そのおばちゃんは
「薬局は私が決めるものじゃない」
「よくわからないから言われたとおりにするだけ」
と言っているので
「薬局は患者さんが決めるもので病院が決めることじゃあない」
ということを説明したんですが、
「とにかくわからないから人に言われたようにする」
という事をおっしゃって去っていきました。。
管理薬剤師ではない自分では現状どうすることも出来ないので
週明けに管理薬剤師に報告する予定ですが、ちゃんと患者さんにわかりやすく説明すれば
うちの薬局に戻ってきてもらえたのかなぁと思います。
80代のおばちゃんだったので「わからないから人に言われたようにする」
という考えもわかりますが、もっと人を説得する力を身に着けないといけないと思いましたね。