吸入薬指導加算を算定する際の要件と注意事項
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これは2020年4月に新設された薬学管理料の1つです。

この加算を算定する際の算定要件と注意すべき項目を分かりやすくまとめてみました。

2022年に調剤報酬改定もありますので、改定前に復習しては如何でしょうか?

服薬後のフォローについてまとめた記事もありますので、こちらも読んでみてください。

nosh-ナッシュ

Contents

名称と点数

  • 正式名称:吸入薬指導加算
  • 点数:30点

これは薬剤服用歴管理指導料という大きい枠組みの中の吸入薬指導加算という位置づけです。

注意事項でも説明しますが、管理料を算定していない患者さんには算定することが出来ません

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必須事項

  • 文書、またはデモ機・練習機などを用いた手技等の指導
  • 医療機関への情報提供

この加算が新設されるまでも手技等の指導は行っていたと思いますが、

加算を取るにあたっては「医療機関への情報提供」が必要になります。

情報提供はトレーシングレポート等の文書、またはお薬手帳を用いてもOKということです。

私の薬局ではお薬手帳を用いて処方医に対してフィードバックをするようにしています。

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確認事項

必須事項と言えば必須なんですが、

  • 処方医が吸入指導することを求めているか?
  • 吸入指導する必要性を認めているか?

この2つのうちどれか1つないと加算は算定できません。

どういうことかと言うと、

吸入指導をすること自体は自由。だけど加算を取るのには処方医が必要性を感じないと取れない

ということです。

例えば、勝手に指導して文書で報告したから加算を算定しますよ

というのはNGですね。

あくまでも「医師の求め・必要性」がいる。

求めや必要性を明確化するために、

処方箋に「吸入指導」等のコメントを入れてもらうと問題なく算定出来るんじゃあないでしょうか?

そのために処方医には事前に吸入薬指導加算の説明や

コメントの追加に関するお知らせ・お願いをしておくとスムーズなんじゃあないでしょうか?

nosh-ナッシュ

注意事項

注意事項は4点あって、

  1. 前回算定してから3月以上経過しているか?
  2. 文書で情報提供しているか?
  3. 薬学管理料を算定しているか?
  4. かかりつけ薬剤師指導料を算定しているか?

があります。

  • 前回算定してから3月以上経過しているか?

まず、毎月来る患者さんに対して毎回算定できる加算ではないということです。

それに加えて、2回目以降の来局で3ヶ月以上経過しているからOK!というわけではないです。

3月以上、という書き方がややこしいのですが、

10月10日に算定したら12月末日までは算定出来ないということみたいです。

12月15日に来局しても算定出来ません。

これは正直知りませんでした。。。。

ですが、別の吸入薬が処方されている場合は算定できる。という抜け穴もあります。

これも今回調べてみて初めて知りました。。。。

  • 文書で情報提供しているか?

これは必須事項でも説明しましたが、指導を行い加算を算定した後に文書やお薬手帳を用いて

処方医に情報提供をしないといけません。

処方医は「指導の必要性」を感じているわけですから、

指導内容や副作用の有無、理解できているか等の情報は把握しておきたいですよね?

  • 薬学管理料を算定しているか?

これも名称の所で少し触れましたが、

薬学管理料・薬剤服用歴管理指導料を算定していない患者さんに対しては算定することが出来ません。

なぜかと言うと、管理料を算定していない人は管理ができる人だからです。

通常、管理料を算定しない人は医師・薬剤師など専門知識がある人だと思います。

継続的に管理が出来るから管理料を算定していないのに

吸入薬指導加算だけ算定するのはおかしいですよね?

  • かかりつけ薬剤師指導料を算定していないか?

これも、そもそもかかりつけ薬剤師とは

「あなたの薬を全て管理しますよ」

ということに対する管理料です。

そこに全ての薬を管理する、ということに吸入薬が含まれないという事はありませんよね?

かかりつけ薬剤師は吸入薬に対しても管理しないとイケないので

吸入薬指導加算は同時算定出来ないということになります。

最後に

吸入薬指導加算に関して分かりやすく簡潔にまとめてみましたが

抜けている点や間違っている点などあればコメント等していただけると幸いです。

参考:

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